集めたすすから墨を作るには、すすの中に含まれた空気を抜くため、長時間湯煎ゆせんして溶かした熱い膠液を、乳鉢に入れたすすに少しずつ加えてよく練り込んでいきます。
 練り込んだすすの型入れ、型出しの後、乾燥は紀州備長炭の炭窯から採れる木灰の中で約2カ月の乾燥、その後は自然乾燥で完成まで約半年を要します。紀州松煙では、松煙墨の伝統を残そうと、顔料を加えた創作「彩煙墨」を開発し好評を得ています。

 ところで、江戸時代の職人の仕事ぶりを描いた「日本山海名物図会」(宝暦4年・1754)には松煙取図が出ています。この絵をみると、マツの生えている場所に建てられた障子小屋からすすを集めている様子がよくわかります。
 
松煙を詰めた袋
昭和25年頃の「たきこさん」
の作業風景
肥松をはつる鎌を手にした職人
松煙を詰めた俵
 
堀池さんの彩煙墨による作品
 
彩煙墨は、煤と膠を混ぜるときに、顔料を加えた「色の墨」です。淡く繊細な色彩で、和紙の種類や濃淡によって変化をみせる、趣のある墨です。
彩煙墨による作品 夫婦メバル
彩煙墨による作品 鯛
 
icon 和墨、彩煙墨の詳細は堀池さんの「墨工房 紀州松煙」のホームページでご覧下さい。
 
icon 日本緑化センターでは、平成19年3月23日に行った「園芸セラピーシンポジウム」のワークショップにおいて、彩煙墨によるデッサンをおこないました。そのときの様子はこちらから
 
 
 
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